就活の話

2月から始めた就活がようやく終わった。ようやく(内)内定が出た。 

だけど実際は、ようやくということもない。経団連の取り決めでは選考解禁が6月1日である。ウチの学校は経団連に所属しているような企業に入っていく学生が少ないものだから5月の(内)内定率が7割を超えているだけだ。ビッグネームばかり狙っていた私は内定がひときわ遅かっただけだ。

さて、内定が出た企業は、県内のみだが、小中学生はみんな真似をするくらい特長的なCMを流していることもあって知名度は高い(実際に何をやっている企業かは知られていないと思うが)地元では胸を張れる企業だ。学校に報告したらこちらが驚くくらい先生やキャリアセンターの方が喜んでくれた。“今年1番の当たり”だとも。確かにここ10年ウチからは入っていないらしい。

高校受験も大学受験も失敗し、成功体験を得ていない私にとってこの歳で初めて努力が実った経験である。

就職活動は楽しいものだ。この4ヶ月程は大学生になってから最も生産的な時間を過ごした。自己分析をし、自分という人間を改めて知った。それを他人に伝える難しさや楽しさも。業界や企業を研究し、初めて世の中の動きが見えてきた。色々な企業の説明会に自分の車で行き、やっと自分が住む県の道路の繋がりや市町村の位置関係がわかった。そして何よりも、自分という人間を評価してくれる人が居るということを知った。

子を褒めない親の元で育った人間よ、就職活動をするといい。君は自分が思うよりも魅力的で素敵で、それを好もしいと言ってくれる人に数多く出会えるだろう。それでも落とされまくる。だけど落とされる理由は企業の風土に合うか合わないかだけだ 。君が勉強ができないからじゃない、君が消極的だからじゃない。自分に合う職種や企業は必ずある。就職活動は楽しい。